東南アジアに位置する7,000以上もの島々を有するフィリピン共和国。
多様な民族が暮らしているため、お葬式は地域ごとに独自の風習があるようですが、今回はマニラ首都圏を中心とする風習・しきたりについてご紹介します。
フィリピンでは、日本でいうところのお通夜や告別式は、約1週間〜長い場合だと数ヶ月かけて行われることがあるそうです。
なぜなら、家族を大切にするフィリピンでは、遠くにいる親戚や友人が帰ってくるのを待つ習慣があり、海外へ出稼ぎに行っている家族がいると長期に渡る葬儀になるようです。
葬儀に参列する人数も、家族・親戚・知人・ご近所などを含め、100人以上になることも多々あるそうです。
カトリックの多いフィリピンでは、葬儀は教会で行われることが多く、家族・親戚・知人による献花が行われます。
服装は、黒や白の服を着る人が多く、フィリピンの正装、バロンダガログを着ることもあります。明るい色の服は避けられますが、キリスト教で祝い事の意味がある赤色はNGとされています。
お葬式が終わると、ご遺体は霊柩車で、親類縁者は徒歩で歩きながら墓地へ行き、棺のまま土葬します。昨今では衛生的な問題や深刻な土地不足で火葬を行う方も増えてきていますが、土葬より火葬は費用がかかるため富裕層を中心に利用されているようです。
また、フィリピンでは「死は永遠の命の始まり」、「お葬式は故人の最後を祝う機会」と考え、明るく振る舞います。葬儀の会場では親族や知人がわいわいと食べたり飲んだりして賑やかに過ごすことが多いようです。
ハワイに続き同じ島国でも日本とは異なる、明るく賑やかなお葬式。
こうした独自の風習がこれからもこうした独自の風習がこれからも末永く続いて欲しいものです。