直葬とは
直葬(じきそう・ちょくそう)・火葬式とは近年、急激に増えた葬儀形態の一つで、通夜式や葬儀式を行わず、火葬のみを行うものです。Web上では、お亡くなりになられた場所(病院や施設など)から直接火葬場へ搬送するといった内容もみられます。
故人様とのお別れも、葬儀場で20~30分お別れをしてから火葬場に出発する場合もあれば、直接火葬場で待ち合わせして、2~3分の簡単な形で行われるケースもございます。このような葬儀の形式について、昔はほとんどありませんでした。
葬儀は、村や隣近所、自治会にて行われていたこともあり、お付き合いをしない「村八分」という言葉の残りの「二分」が火事とお葬式であったほど、どれだけ仲が悪くても葬儀となれば、必ず手伝ってくれるという歴史があるほど、葬儀は地域のものでありました。従って、直葬・火葬式については、経済的に余裕のない方や生活保護を受けられている方のみ行われておりました。
しかし近年は、こうした葬儀形式に「直葬」「火葬式」という名称が与えられるようになり、さらに直葬や火葬式といったプランがインターネットなどでも広く発信されるようになり、認知度が高まりました。
四條畷市の直葬・火葬式事情について
四條畷市の直葬・火葬式事情で申し上げますと、ほとんどの方が家族葬でお通夜・お葬式をされております。
理由としては、「墓地、埋葬等に関する法律」により、お亡くなりになられてから24時間以内の火葬・埋葬が禁止されています。次に四條畷市の方が多く利用する火葬場「飯盛斎場」(住所:大阪府四條畷市大字下田原448番地)では、棺に入っていないご遺体は受入れ不可となっております。
つまり、火葬場へ入場する為には、どこかで故人様を御棺にご安置した上で、火葬場に入場しなければなりません。
従って、お亡くなりになられた場所から直接火葬場へ入場するのは難しく、四條畷市の葬儀社は、一旦自社の会館かご自宅へお連れし、ご納棺をした上でお亡くなりになられてから24時間経過後の火葬時間に合わせて、飯盛斎場へ入場するというケースがほとんどです。
そうなると「お寺様にお経をあげてほしい」「家族だけでお通夜・お葬式と2日間過ごしたい」という声が多い為、直葬・火葬式の利用率が低いと考えられます。
他府県では、直接火葬場に入場できるところもあるようで、お客様からも「病院から直接火葬場へ連れて行ってほしい」というご依頼がありますが、四條畷市の事情をご説明し、上記の提案を行っております。
また、飯盛斎場には、四條畷市だけでなく、大東市、守口市、門真市の関係4市が特別地方公共団体として飯盛霊園組合に加盟しています。もちろん四條畷市の方は、市内料金で利用できます。また、それ以外の近隣自治体でもある交野市や奈良県生駒市からの入場もございますので、利用率はかなり高いと言えます。その為、24時間経過後であっても火葬場が空いていないケースもあり、火葬場が利用できるまでお待ちいただく必要があります。
そうなると、火葬場が利用できるまでの間、故人様を大切に安置しておける場所の確保が課題です。
四條畷市の直葬・火葬式の費用について
Web上で直葬・火葬式のプランを見ますと、四條畷市でも大体15万円~20万円の葬儀社及びポータルサイトが多くみられます。しかし、直葬・火葬式のプランに含まれている物は、葬儀社によって異なりますので、「15万円~20万円で全てできる」と思っていたら、実際は足りないものがある場合がございますので、事前に葬儀社に全てなのかを相談しておくとスムーズです。
葬儀における四條畷市の窓口について
どのようなお葬式でも、死亡届と火葬の手続きをとる必要がございます。
四條畷市については、死亡手続きも火葬場の手続きも四條畷市役所で行うことができます。(自治体や手続き方法によっては、窓口が異なる場合がございます。)
四條畷市では、市民課に死亡届と火葬料金を提出し、代わりにいただく「埋火葬許可証」を「飯盛斎場」(住所:大阪府四條畷市大字下田原448番地)に提出すれば、火葬の手続きは完了です。
尚、死亡届については、故人様の亡くなられた場所の住所、本籍及び届出人様の住所が四條畷市である必要がございます。いずれも該当しない場合は、上記の住所の自治体に死亡届を提出しなければなりませんので、お気を付けください。
飯盛斎場の火葬料金については、市内料金で20,000円 市外料金で100,000円となっております。(2022年4月現在 )
死亡の手続きと、火葬場の手続きにつきましては、基本的に葬儀社が代行して手続きできますので、ご安心ください。
直葬・火葬式の注意点
最後に直葬・火葬式の注意点についてご説明します。
式典ではない
火葬式と「式」が入っておりますが、厳密には直葬・火葬式に、式典はございません。
では、なぜ式が入っているのかについては、諸説ございますが、「式」を入れることによって価値観をつけることができるという説が一般的です。
直葬・火葬式には宗教者様(僧侶)はプランに含まれてないことがほとんどですので、事務的に火葬が行われます。お別れを惜しむ時間が十分に取れないと思っておいたほうが良いでしょう。
親族に同意を得られない可能性がある
葬儀の歴史を知っている方のほとんどは、葬儀がどのようなものかをご存知です。なので、安易に低価格だからという理由で、直葬や火葬式をすると、想像していた葬儀と全く異なることで揉めてしまうということがよくございます。
葬儀の内容やプラン、含まれるものをしっかりと確認しておいたほうがよいでしょう。
納骨できない場合がある
実家のお墓が菩提寺(檀家寺)にある場合、直葬・火葬式で行うと宗教作法をうけることができませんので、戒名(法名)もありません。
そのような場合、納骨をお断りされる菩提寺もございますので、ご注意ください。
費用を安く抑えられる、時間を短縮できるなどのメリットがある反面、葬儀後に煩わしい思いをしたり、苦言を呈されたりする場合もあるようです。
検討する際は慎重に考える必要があります。